【書評】中山七里『魔女は甦る』──人間 vs. 殺人◯◯◯、衝撃の社会派ミステリー

とし日記
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こんにちは、とし(toshi_kaigo_go)です(^^)

中山七里さんの『魔女は甦る』を読了しました。

結論から言うと、「麻薬って怖い」という単純な話では終わらない、予想の斜め上をいく作品でした。まさか、犯人が人間ではなく◯◯◯だったとは……。

いちおうね、もろネタバレになるのはまずいので○○○にしておきますね(^_^;)笑

では、本作の魅力と衝撃のストーリー展開について語っていきたいと思います。

ネタバレを含みますのでまだ読んでいない方は注意してください🙇‍♂️

まだ読んでいない方はこちらからどうぞ\(^o^)/

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あらすじ:麻薬捜査の先にあった恐るべき真相

物語の主人公は、刑事の槇畑啓介。

彼は、ある村で発生した 死体が細切れにされる猟奇殺人事件 の捜査に乗り出します。

捜査チームには、渡瀬や古手川、そして麻薬捜査に異常な執念を燃やす宮篠が加わっていました。

遺体の身元は、製薬会社勤務の 桐生隆 だと判明。

さらに、桐生の恋人・毬村美里が事件現場周辺で頻繁に目撃されていたことから、彼女も捜査線上に浮かびます。

捜査が進む中で明らかになったのは、桐生の過去。

  • 8歳の時に災害で家族を亡くし、2億円の保険金を受け取る
  • その事実が周囲に知られ、壮絶ないじめを受ける
  • 愛犬を殺された復讐として、いじめっ子の給食に農薬を混入

一方で、彼の勤務する製薬会社では「ヒート」と呼ばれる危険な麻薬について研究されていた。ヒートは人間の攻撃性を極限まで高める恐ろしい薬物で、麻薬事件の犯人たちが「桐生から買った」と証言する。

桐生は、この薬の秘密を暴こうとしていたのではないか?

そんな中、新たな事件が発生。村で子どもが行方不明になり、捜査を進める宮篠が単独行動中に消息を絶つ。

さらに、外務省の横槍によって、製薬会社の捜査が難航する。

しかし、槇畑たちは真相にたどり着く。

  • 犯人は人間ではなく、「ヒート」を投与された ○○○ だった
  • 麻薬によって攻撃性を増した◯◯◯が桐生を襲い、子どもをさらっていた
  • 研究所の裏にある洞窟には、宮篠の眼鏡や行方不明の子どもの服、動物の残骸が……

最終決戦は、◯◯◯の巣窟となった研究所で繰り広げられる。襲いかかる無数の◯◯◯、研究所の薬品を応用した爆弾、そしてラストシーン——。

槇畑は病院でリハビリを終えた後、かつて自分が片目を撃ち抜いた◯◯◯と対峙し、松葉杖を振りかざす。その瞬間、物語は幕を閉じる。


感想:ミステリーの枠を超えた、衝撃の展開

① 「犯人は◯◯◯」 という異色のミステリー

本作の最大の衝撃ポイントは、やはり 「犯人が人間ではない」 という点でしょう。

ミステリー小説では、読者は「誰が」「なぜ」犯行に及んだのかを推理します。

しかし、本作では 「何が」 という視点で謎を解く展開になっており、これが斬新でした。

また、◯◯◯がただの動物ではなく、麻薬によって狂暴化した存在 という設定も見事。

もともと◯◯◯は知能の高い鳥ですが、それが人間を狙って襲うようになったら……?

想像するだけでゾッとします。

② 研究所脱出劇がまるでバイオハザード

物語の後半、槇畑と美里が◯◯◯の巣窟となった研究所に侵入し、襲われながらも真実に迫るシーンは、まるでサバイバルホラーゲーム『バイオハザード』のようでした。

暗闇の中での探索、鳴り響く羽音、研究所内に侵入する◯◯◯の群れ……。

ページをめくる手が止まらないほど、スリリングな展開が続きます。

③ 続編『ヒートアップ』が気になる!

ラストのカラスとの対峙シーンは、意味深な終わり方をしています。

彼は生き延びたのか? この疑問の答えは、どうやら続編『ヒートアップ』書かれているか。とても気になる…

読まねば……!

④ 映画化は難しそう?

もし映画化されたら、ジャンルは「社会派ミステリー」ではなく「パニックホラー」になりそうですね(笑)。

映像化の難しさはありそうですが、もし実現したら絶対に観たい作品です。


まとめ:ミステリー+パニックホラーの融合

『魔女は甦る』は、ミステリーの定石を覆す異色の一冊でした。

単なる麻薬犯罪を追う物語かと思いきや、まさかの展開が待っていたのには驚かされました。

「社会派ミステリー」+「パニックホラー」 という新しいジャンルを開拓した作品と言えるでしょう。

怖かった。でも、めちゃくちゃ面白かった。


そして、続編『ヒートアップ』も絶対に読もうと思います。

🔹 ミステリー好き・サスペンス好きにはもちろん、ホラー要素のある作品が好きな人にもオススメ!
🔹 「王道のミステリーに飽きた」という人にこそ読んでほしい!

あなたもぜひ、この衝撃を体験してみてください。

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