中山七里著「逃亡刑事」レビュー 〜最強の女性刑事が警察組織の闇に挑む!〜

とし日記
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こんにちは、とし(toshi_kaigo_go)です(^^)

今回は中山七里さんの著書「逃亡刑事」を読み終わったのでレビューしていきたいと思います(^o^)

ネタバレを含みますのでまだ読んでない方はぜひ読んでみてください\(^o^)/

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■ はじめに

中山七里さんといえば、「どんでん返しの帝王」として知られ、数々の傑作ミステリーを世に送り出してきた作家です。

今回紹介する『逃亡刑事』は、その中でも異色の一冊。

なぜなら、本作の主人公・高頭冴子(たかとう さえこ)は、警察の中でも屈指のフィジカルを誇り「千葉県警のアマゾネス刑事」という通り名を持つ女性であり、警察組織そのものを敵に回して逃亡するというスリリングな展開が繰り広げられるからです。

物語は、警察内部の不正、麻薬の横流し、ヤクザとの奇妙な共闘、そして迫撃砲をぶっ放す浮浪者たちという、とんでもない要素が絡み合いながら進んでいきます。

さらに、最後には中山七里さんらしい熱い正義感と切ない余韻が残る結末が待っています。

この記事では、『逃亡刑事』の魅力をネタバレありで語りつつ、読みどころや感想をお伝えしていきます。


■ あらすじ(※ネタバレあり)

物語の幕開けは、虐待を受ける8歳の少年・御堂猛(みどう たけし)が、入院中の母親に会うために児童養護施設を抜け出すところから始まります。しかし、その途中で殺人事件の現場を目撃してしまう。

犯人を顔をみてしまい、見つかりそうになるも猛はなんとか隠れることに成功する。

犯人の顔を見てしまったため命を狙われることになります。

事件を担当するのが、本作の主人公である女性刑事の高頭冴子。

彼女は千葉県警の刑事で、「千葉県警のアマゾネス」と呼ばれるほどの圧倒的な身体能力と戦闘力を誇る屈強な女性警察官です。

調査を進めるうちに、事件の背後には警察内部の麻薬取引と裏金作りが関与していることが判明。

さらに、殺人犯は警察内部の人間であり、冴子は真相を暴こうとするも、逆に警察組織から濡れ衣を着せられ、指名手配されることに。

冴子は身を隠しながら、部下とともに事件の証拠を探す。

ヤクザの助けを借り、大阪の浮浪者たちの地区に潜伏するが、やがて地元警察に捕まってしまう。

そこへ突如、迫撃砲をぶっ放す浮浪者たちが警察署を襲撃。混乱の中、冴子と猛は脱走に成功する。

その後、真相を突き止めるべく、冴子は犯人の刑事と対峙。

そこにヤクザが現れ、事件の様子をリアルタイムでネット中継し、警察内部の闇を暴露。最終的に真犯人は逮捕され、冴子は警察本部長に「お前が黒幕ではないか」と問い詰め、取調室へ向かう──。

物語は、最後に猛が冴子に「警察官になって会いに行く」と約束し、冴子がその場を去るという、熱くも切ない余韻を残して幕を閉じます。


■ 読みどころ・感想

① フィジカル最強すぎる主人公・高頭冴子

冴子はとにかく強い!警察の男たちを力でねじ伏せるシーンの数々は、想像するだけで痛みが伝わってくるほどの迫力です。
「こんな刑事、現実にいたら絶対ヤバい」と思いながらも、読んでいるうちに「いや、こういう刑事がいたらむしろ頼もしい」と感じてしまう魅力があります。

もし映画化されるなら、主演は南海キャンディーズのしずちゃんしか考えられません(笑)。

② 警察 × ヤクザ × 浮浪者の異色の組み合わせ

警察を追う立場のヤクザが、なぜか冴子を助ける。さらには、浮浪者たちが警察署に迫撃砲を撃ち込むという、前代未聞の展開。
「毒をもって毒を制す」という言葉がぴったりで、まるでハードボイルド映画を観ているかのようなスリルがありました。

③ 正義とは何か?警察の腐敗を描く社会派要素

本作は単なるアクション小説ではなく、警察組織の腐敗と、そこに対抗する「青臭い正義」を描いた社会派ミステリーでもあります。
不正を暴こうとする冴子の姿勢は、どこか中山七里さんの作品の『セイレーンの懺悔』に通じるものがあります。
中山七里さんはこういう「歪んだ正義」と戦う主人公を描くのが本当にうまい!

④ 猛との関係性が泣ける…!

ラストで猛を抱きしめなかった冴子。
このシーン、まるで『ルパン三世 カリオストロの城』のラストでルパンがクラリス姫を抱きしめなかったシーンを彷彿とさせました。
「抱きしめてやれよ!!!」と心の中で叫びながらも、冴子のキャラ的にそれはしないんだよな…と納得してしまう。
猛が「警察官になって会いに行く」と言うラストは、涙なしには読めませんでした。


■ まとめ

『逃亡刑事』は、圧倒的なフィジカルを誇る女性刑事が、警察内部の腐敗に立ち向かうノンストップ・クライムアクション小説です。
・フィジカル最強の女性刑事が大暴れ!
・警察 × ヤクザ × 浮浪者の異色の関係性!
・警察組織の腐敗を暴く社会派ミステリー!
・切ないラストに涙…!

まるで映画のようなスピード感と迫力で、一気読み必至の作品でした。
映画化するなら主演はしずちゃんでお願いします!!!(笑)

興味のある方は、ぜひ読んでみてください!

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