現場への目配りがリーダー力を高める!チェックリストで現場を見直そう!

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こんにちは、とし(toshi_kaigo_go)です(^^)

困るリーダー
困るリーダー

最近、現場の状況がうまく把握できていない気がするんです…部下ともコミュニケーションが不足している気がして…

素敵な女性
素敵な女性

あら、それはもしかしたら現場への目配りが不十分なのかもしれないわね。今日はそんなあなたに役立つ現場への目配りができているかのチェックリストがあるからそれを教えてあげるわ。

もしあなたが介護現場のリーダーとして「現場に目が行き届いていない」という悩みを抱えているなら、まず最初に考えていただきたいのは、“現場を見る目” を改めて点検することです。

リーダーは現場を適切に把握し、課題を発見し、スタッフを支えながらサービスの質を維持・向上させる責任があります。

その第一歩として、今回ご紹介する「現場への目配り充実度チェックリスト」を活用してみましょう。

チェックリストはこちらからどうぞ\(^o^)/(Googleスプレッドシートを開きます)

ぜひ活用してみてください(^o^)


なぜチェックリストが重要なのか?

介護現場は日々多忙を極め、リーダーであるあなたも業務に追われて、現場の全体像をつかむ時間が十分に取れないことがあるかもしれません。

しかし、リーダーとして現場の状況を正確に把握することは、職員のモチベーション向上や利用者サービスの質の向上に直結します。

たとえば、次のような質問を自分自身に投げかけてみてください。

  • 「現場でどのような業務がどんな方法で行われているか、把握しているだろうか?」
  • 「部下や後輩が困っていることや、満足感を得ているポイントを知っているだろうか?」

これらの問いに自信を持って答えられない場合、チェックリストを使って現場理解を深めることが必要です。このリストは、現場の全体像を整理し、気づかなかった課題や改善ポイントを発見する助けになります。


チェックリストのメリット

チェックリストを使用することで、次のようなメリットが得られます:

  1. 現場の状況を可視化できる
    • 感覚的に把握していたことが、具体的な数値やデータ、行動として明らかになります。
  2. 課題解決の優先順位がわかる
    • どの問題を優先的に解決するべきか判断がしやすくなります。
  3. スタッフや利用者からの信頼を得られる
    • リーダー自身が現場を深く理解することで、周囲の信頼感が増します。

困るリーダー
困るリーダー

それなら、すぐに始めてみようかな……。でも、どこから手をつければいいんだろう?

その疑問を解決するために、この記事ではチェックリストの項目を1つ1つ詳しく解説しながら、現場理解を深めるための具体的なアクションをご提案します。次章からは、現場理解の基本 に焦点を当ててお話ししていきます。

現場理解の基本 – 業務内容や評価の把握

現場での業務内容を理解する

リーダーとして最初に押さえておきたいのは、現場でどのような業務がどのような手順や方法で行われているかを正確に把握することです。これは、現場の課題を見つけるための土台になります。

具体的なアプローチ例:

  • 日々の業務を観察する時間を確保する
    毎日の業務に追われていると、現場全体を冷静に観察する時間が取れなくなることがあります。短時間でも構わないので、業務の流れを見てみましょう。スタッフの動きや作業環境、利用者とのやり取りなどを注意深く観察することで、普段見えていなかった問題が浮き彫りになることがあります。
  • 「訪問介護のスケジュールに無理がないか?」
  • 「介助の手順が全員で統一されているか?」
  • 「利用者の介護記録が適切に残されているか?」

現場を観察することで、職員の負担や利用者のケアがどのように実施されているか、具体的な状況を知ることができます。

問題点が見えた場合には、なぜそのような状態になっているのか職員に直接ヒアリングを行うと良いでしょう。


利用者や家族からの評価を知る

利用者やそのご家族から現場の業務やサービスがどのように評価されているかを把握することも、リーダーとして欠かせない視点です。

現場内で完璧に回っているように見える業務でも、利用者や家族の視点から見ると改善が必要な場合があります。

具体的なアプローチ例:

  • アンケートやヒアリングの実施
    定期的に利用者やそのご家族からのフィードバックを集める仕組みを設けましょう。例えば、サービス内容やスタッフの対応についてのアンケートを実施するのも一つの方法です。
    • 「スタッフの挨拶や態度に満足していますか?」
    • 「提供されているケアやサービスに改善の余地があると感じますか?」
    アンケートが難しい場合は、利用者や家族と直接対話する時間を設けることも有効です。たとえば、ケアプランの見直しや訪問時に感想を聞くなど、自然な形で意見を収集しましょう。
  • 苦情や要望を前向きに捉える
    苦情やクレームはネガティブなものと受け取られがちですが、これは業務改善のための貴重なヒントです。リーダーとしては、感情的にならず、要望の本質を探る姿勢が求められます。
    例: 「なぜこのサービスが不満だったのか?」「その背景にはどのような期待やニーズがあったのか?」を丁寧に聞き出しましょう。

現場の業務に対するリーダー自身の行動を見直す

業務内容や利用者・家族の評価を把握するには、リーダー自身の行動が現場の状況を映し出す鏡のような役割を果たします。たとえば、以下の問いかけを自分にしてみてください:

  • 「自分は現場に足を運び、職員や利用者と話す時間を作れているだろうか?」
  • 「スタッフの提案や意見を積極的に取り入れているだろうか?」

現場理解は観察やフィードバック収集だけでなく、リーダー自身が現場でどう行動するかによっても深まります。


ポイントまとめ

  • 現場を観察する:具体的な業務の流れを把握し、課題を発見する。
  • 利用者や家族の声を聞く:アンケートや直接対話で評価や期待を知る。
  • リーダー自身の行動を振り返る:現場理解の姿勢がスタッフや利用者に伝わる。

次は、「職員間の役割分担やチームとしての働き方」に焦点を当て、リーダーがどのようにサポートできるかを掘り下げていきます。

チームとしての働き方を見直す


現場リーダーとして業務を円滑に進めるためには、チーム全体の動きを把握し、役割分担や共通認識を明確にすることが重要です。

職員それぞれの強みを活かしながら、連携をスムーズにすることが、利用者へのサービス向上にもつながります。

この章では、職員間の役割分担やチームとしての働き方を整理するためのポイントを解説します。


職員間の役割分担を把握する

リーダーとして、チームメンバーがどのような業務を担い、どんな役割を果たしているかを正確に把握する必要があります。それぞれの職員がどのような作業に強みを持ち、またどんな課題を抱えているのかを理解することで、効率的な役割分担が可能になります。

具体的なアプローチ例:

  • 職員ごとの業務内容をリスト化する
    まずは、各職員の業務を一覧にまとめてみましょう。たとえば、以下のような視点で確認します:
    • 「誰がどの利用者を担当しているか?」
    • 「定期的に担当している業務(記録作業や食事介助など)は何か?」
    • 「それぞれの職員が得意としている作業や分野は何か?」
  • 役割の重複や偏りを確認する
    チームの中で、特定の職員に業務が偏っていないか、また逆に役割が曖昧になっている箇所がないかをチェックします。たとえば、次のような現象が見られることがあります:
    • 特定の職員に記録業務が集中している。
    • 誰もが利用者Aのケアを担当するが、利用者Bのケアはほとんど行われていない。
      こういった場合、適切な業務配分を検討し、職員に必要なスキルのサポートや教育を行うことが重要です。

業務の共通認識を深める

職員が同じ目標やルールに基づいて業務を行うことは、チームとしての一体感を高め、業務の質を向上させるために欠かせません。しかし、共通認識が曖昧なままだと、ミスや連携不足が生じることがあります。

共通認識を深めるための具体策:

  • 業務マニュアルの見直し
    定期的に業務マニュアルを確認し、現場の実態に即した内容になっているかを検討しましょう。特に新しい職員が増えたタイミングでは、マニュアルが役に立っているかを聞き取り、修正を加えることが効果的です。
  • 現場ミーティングの定期開催
    チーム内で定期的なミーティングを行い、共通認識を確認する時間を設けます。たとえば、以下のテーマで話し合う場を作ると良いでしょう:
    • 業務フローや担当の再確認
    • 問題が生じた場面とその解決策の共有
    • 新しい試みや改善案の提案
  • 介護理念を職員全員で共有する
    施設や現場としての「介護の方向性」や「理想像」を職員に伝え、チーム全体で共有しましょう。これにより、業務の意義や目標が明確になり、日々の仕事に対する意識が高まります。

各職員の強みを活かすサポート

職員それぞれの強みを活かし、弱みを補う体制を整えることで、現場全体のパフォーマンスが向上します。

具体的なアプローチ例:

  • 強みを見つけるための対話
    「得意なこと」「やりがいを感じる仕事」について、定期的に職員と面談し、本人の適性を把握しましょう。例として、次のような質問を投げかけてみます:
    • 「どんな業務が一番得意だと感じますか?」
    • 「もっとチャレンジしてみたい業務はありますか?」
  • 職員同士のフォロー体制を整える
    新人職員や苦手な業務がある職員に対しては、経験豊富な職員がフォローする体制を構築します。具体的には、OJT(On-the-Job Training:職場内訓練)を計画的に行い、チーム全体で支え合う風土を醸成します。

ポイントまとめ

  • 役割分担の明確化:各職員の得意分野や課題を把握し、業務の偏りや曖昧さを解消する。
  • 業務の共通認識の強化:マニュアルやミーティングを活用して、チーム全体で一貫した目標を持つ。
  • 強みを活かすサポート:職員の適性を見極め、それを活かす体制を整える。

次は、職員間の連携やコミュニケーションに焦点を当て、意思疎通を円滑にするための具体策を紹介します。

職員間の連携とコミュニケーション


介護現場で質の高いサービスを提供するためには、職員同士の連携やコミュニケーションがスムーズであることが欠かせません。

リーダーとしては、職員が気軽に相談し合い、情報を共有しやすい環境を作る役割を担っています。この章では、意思疎通や情報共有を促進し、職場のチーム力を高めるためのポイントを解説します。


意思疎通・情報共有を改善する

介護現場では、些細な情報の共有不足が利用者ケアのミスやトラブルにつながる可能性があります。そのため、情報共有の仕組みや職員間のコミュニケーションを強化することが重要です。

具体的なアプローチ例:

  • 報連相(報告・連絡・相談)の徹底
    職場で「報連相(ほうれんそう)」を徹底させることで、現場全体の情報の流れをスムーズにします。ただし、報連相が「義務感だけ」で行われると効果は薄いため、次の工夫を加えると良いでしょう:
    • 「何を報告すればいいかわからない」という場合のために、報告内容の基準を明確にする(例:「利用者の体調変化」「ケアの中で困ったこと」「他職員に相談したい内容」)。
    • 報告の受け手であるリーダーが、迅速に対応する姿勢を示すことで、職員が相談しやすい雰囲気を作る。
  • 共有ツールを活用する
    チームでの情報共有を効率化するため、デジタルツールや共有ノートを活用するのも一つの方法です。たとえば:
    • デジタルツール例:
      • Google Workspace(Googleドキュメントやスプレッドシート)
      • Chatアプリ(LINE WORKS、Slackなど)
    • 紙の共有ノート例:
      • 日々の利用者の変化や申し送り事項を記録するノートを施設内で共有。
    情報が職員全員に確実に届く仕組みを作ることで、認識のズレや連絡ミスを防ぐことができます。

部下や後輩が相談しやすい職場づくり

現場で困ったことが起きたときに、職員が「誰にも相談できない」と感じてしまうと、大きな問題に発展する可能性があります。職員が気軽に相談できる雰囲気を作ることは、リーダーに求められる大切な役割の一つです。

相談しやすい環境を作るポイント:

  • 小さな会話を積み重ねる
    「いざ相談」となるとハードルが高く感じる職員もいます。そのため、日常の中で気軽な会話を重ねることで、リーダーに話しやすい空気を作りましょう。例:
    • 「今日の業務はどうだった?」
    • 「何か困ったことはない?」
  • 相談を否定しない姿勢を示す
    職員が話した内容を否定したり、「そんなことは自分で考えて」と突き放したりすると、次回から相談がしにくくなります。リーダーは「まずは相手の話をしっかり聞く」ことを心がけましょう。
    • 例: 「その問題についてどう感じているの?」と質問して、相手が本音を話せるようサポートする。
  • 相談内容を放置しない
    職員が相談してきた内容に対して、迅速かつ適切に対応することが信頼構築につながります。特に深刻な問題の場合は、相談者への対応状況を逐一共有すると安心感を与えられます。

チーム内での信頼関係を強化する

職員間の信頼関係が強いチームは、トラブルが起きても素早く解決し、職場全体の士気を高く保つことができます。リーダーとして、チームの結束力を高めるための工夫をしてみましょう。

信頼関係を深める具体策:

  • 全職員が関わるミーティングや研修を実施
    チーム全体で意見を共有する場を定期的に設けましょう。たとえば、月に1度「意見交換会」を開催し、業務改善の提案を全員から募ると良いです。意見が採用されることで、職員の自己効力感も高まります。
  • リーダー自身が模範を示す
    リーダーの行動は職員に大きな影響を与えます。信頼されるリーダーになるために、自ら率先して行動することを心がけましょう。たとえば:
    • 困っている職員がいればすぐに声をかける。
    • 小さな成果や努力を見逃さず、感謝を伝える。
  • 職員同士の絆を深めるイベントを開催
    定期的に懇親会やレクリエーションを行うことで、職員同士の交流を促進します。業務外の交流は、チームの結束力を強化するための効果的な方法です。

ポイントまとめ

  • 情報共有を円滑化:報連相の徹底やツールを活用し、情報共有を効率化する。
  • 相談しやすい環境作り:小さな会話を積み重ね、否定しない姿勢を心がける。
  • チームの信頼関係を構築:ミーティングや模範行動を通じて結束力を高める。

次章では、現場の強みと課題を明確にする方法に焦点を当て、リーダーとしてどのように現場の魅力を活かしつつ、課題解決に取り組むべきかを解説します。

現場の強みと課題を明確化する


現場のリーダーとして、現場が持つ「強み」を理解し、それを活かして運営をさらに良い方向に導くことは非常に重要です。

同時に、「課題」や「改善すべき点」を明確化し、計画的に解決へ導く力も求められます。

この章では、現場の強みと課題を把握し、現場の運営を改善していくための具体的なステップを解説します。


現場の強みを把握する

まずは、現場の強みを見つけ、それを活かした取り組みを考えてみましょう。現場の魅力や特徴をリーダーがしっかり把握し、それを職員や利用者、家族にも伝えることで、現場全体のモチベーションアップにつながります。

現場の強みを見つけるポイント:

  • 利用者や家族からのポジティブなフィードバックを整理する
    過去のアンケートや感謝の言葉を振り返り、「何が高く評価されているか」をリスト化してみましょう。
    • 例:
      • 「スタッフの対応が親切で信頼できる」
      • 「利用者に寄り添った丁寧なケアがある」
  • 職員のスキルや特性を分析する
    チーム内にいる「得意分野を持った職員」は現場の大きな強みです。たとえば、コミュニケーションが得意な職員や、利用者との信頼関係が深い職員の存在を意識的に活かしましょう。
    • 例:
      • 「Aさんはレクリエーションが得意で、利用者が笑顔になるイベントを企画してくれる」
      • 「Bさんは新人教育が上手で、職場の雰囲気を明るく保つのが得意」
  • 現場独自の取り組みをアピールする
    他の施設ではあまり見られない現場の取り組みや工夫も、強みの一つです。
    • 例: 「季節ごとのイベントが充実している」「利用者家族との交流イベントを定期開催している」

強みを活かすための行動:

  • 利用者や家族への広報(施設内掲示、ニュースレターなど)を充実させる。
  • 職員同士で「現場の強み」を共有し、全員で意識して取り組む。

現場の課題や改善すべき点を明確にする

現場の強みを活かす一方で、課題を発見し、具体的に取り組むことも大切です。課題に正面から向き合うことで、現場の成長につなげられます。

課題を発見するための視点:

  • 業務の無駄や非効率をチェックする
    現場で日々行われている業務を観察し、「どの作業に時間がかかりすぎているか」や「手間を省ける部分はないか」を検討します。
    • 例:
      • 「記録作業に時間がかかりすぎて、利用者と接する時間が減っている」
      • 「情報共有が不足していて、職員間での連携ミスが目立つ」
  • 職員や利用者からの意見を集める
    職員や利用者が感じている課題や不満をヒアリングすることで、リーダー自身が気づけなかった問題点が明らかになります。
    • 例:
      • 「職員が業務量の多さに疲弊している」
      • 「利用者の声が十分に反映されていないと感じる家族がいる」
  • 外部の視点を取り入れる
    外部の第三者(介護コンサルタントや他施設のリーダー)に現場を見てもらうことで、自分たちでは気づきにくい課題が見える場合があります。

課題に対処するための行動:

  • 優先順位をつけて、段階的に改善策を実行する(すべてを一度に解決しようとしない)。
  • 改善の進捗を定期的に確認し、必要に応じて計画を修正する。

強みと課題を職員と共有する

リーダーが把握した強みや課題を職員全員と共有することで、現場の一体感が生まれます。職員が「自分たちの強み」を実感できるようにする一方で、「課題をどう乗り越えるか」を共に考える場を作りましょう。

共有の具体的な方法:

  • 定例ミーティングで共有する
    月に1回、強みと課題をテーマにしたミーティングを行い、職員全員で意識を共有します。課題については、全員で解決策を話し合うと一体感が深まります。
  • ポジティブなフィードバックを積極的に伝える
    課題ばかりを取り上げるのではなく、現場の強みを意識的に伝えることで、職員のモチベーションを保ちます。たとえば、利用者や家族からの感謝の言葉を職員に直接伝える場を設けると良いでしょう。
  • 強みを活かした目標を設定する
    現場の強みを基盤にした目標を設定し、職員が「これなら達成できそうだ」と感じられる具体的な計画を立てます。
    • 例: 「利用者満足度アンケートで80%以上の満足評価を目指す」など。

ポイントまとめ

  • 強みを把握する:利用者や職員の声、現場の独自性を意識して強みを整理する。
  • 課題を明確にする:業務の非効率や職員・利用者の意見を参考に改善点を見つける。
  • 職員と共有する:強みと課題を全員で話し合い、一体感をもって現場運営に取り組む。

次章では、リーダー自身の行動に焦点を当て、日々の取り組みをチェックする方法や、信頼されるリーダー像について解説します。

リーダーとしての行動チェック


現場のリーダーとして最も大切なのは、リーダー自身の行動が職員や利用者にどのような影響を与えているかを理解し、日々の行動を振り返ることです。

職員はリーダーの背中を見て学び、利用者や家族はリーダーの態度から施設全体の信頼感を測ります。

この章では、リーダーとしての行動を具体的に見直すためのチェックポイントと、信頼されるリーダーになるための取り組みを紹介します。


部下・後輩との関係性を築く

リーダーとして現場をまとめるには、部下や後輩との信頼関係が欠かせません。職員が「このリーダーに相談すれば大丈夫」と思える環境を作ることが、現場全体の働きやすさに直結します。

具体的なアプローチ例:

  • 日常的なコミュニケーションを心がける
    職員一人ひとりと日々会話する時間を意識的に設けましょう。忙しい現場ではありますが、短い時間でも構いません。以下のような質問を投げかけるだけでも効果的です:
    • 「最近、仕事で何か困っていることはある?」
    • 「業務で改善したいことがあれば教えてね。」
  • 感謝や労いの言葉を伝える
    職員が日々の業務で頑張っていることに感謝を伝えるのを忘れないようにしましょう。
    • 例: 「いつも細かいところまで目を配ってくれて助かっているよ。」
    • 例: 「今日は忙しかったけど、スムーズに対応してくれてありがとう。」
  • フィードバックをポジティブに
    業務上の改善点を伝える際には、必ずポジティブな側面も一緒に伝えましょう。
    • 「Aさんのレクリエーションは利用者さんがとても楽しそうにしていました。次回は、もう少し準備時間を短縮できる方法を一緒に考えましょう。」

利用者や家族との関係を深める

リーダーとして、利用者やその家族との関係構築も重要な役割です。利用者や家族に信頼されるリーダーは、現場のイメージアップにも大きく貢献します。

具体的なアプローチ例:

  • 利用者や家族と直接対話する時間を作る
    業務の合間を縫って、利用者と短い会話を交わすだけでも関係が深まります。たとえば:
    • 「今日は体調はいかがですか?」
    • 「何かお困りのことがあれば遠慮なくお知らせください。」
  • 利用者家族へのフォローアップを欠かさない
    家族との関係は施設全体の信頼を左右します。定期的に家族へ近況報告を行い、信頼関係を深めましょう。
    • 「先日のAさんの様子ですが、とても元気に過ごされています。」
    • 「次回のケアプランミーティングでは、具体的なご希望があればぜひ教えてください。」
  • 利用者と顔なじみになる努力をする
    利用者の名前を覚え、できる限り顔と名前を一致させることで、親しみやすいリーダーとして認識されます。これは、利用者だけでなく家族にも安心感を与えます。

現場の状況を把握するための日常チェック

現場で何が起きているのかを正確に把握するために、リーダーは日常的に現場の状況をチェックする習慣を持つべきです。

具体的なアプローチ例:

  • 業務日誌や記録を確認する
    毎日の業務日誌や記録は、現場の動きや利用者の変化を把握するための重要な資料です。これに目を通し、必要に応じて職員に追加の確認を行いましょう。
    • 「Bさんの介助中に少し不安そうだった、と記録がありますね。何かトラブルがありましたか?」
  • 現場巡回を定期的に行う
    オフィスにこもりがちにならず、現場を歩きながら職員や利用者と直接話をする習慣を作りましょう。現場の空気を肌で感じることで、小さな変化や問題に気づきやすくなります。
  • 小さな変化を見逃さない
    「職員同士の会話が減った」「利用者の表情が暗い」など、現場の微妙な変化を見逃さないよう意識を集中させましょう。これらの変化は、大きな問題の前兆であることもあります。

信頼されるリーダーになるために

リーダーは、職員や利用者から「信頼される存在」でなければなりません。そのためには、次のような姿勢を常に持つことが大切です。

信頼されるリーダーの行動原則:

  • 透明性を持って行動する
    決定事項や業務方針を職員に明確に説明し、理由を伝えることで信頼を得られます。
    • 例: 「このシフトの配置変更は、Aさんの負担を減らすためです。」
  • 公平な対応を心がける
    職員の誰かを特別扱いしたり、意見を偏らせたりしないことが重要です。すべての職員に平等な姿勢で接しましょう。
  • 自分の弱みを見せる勇気を持つ
    リーダーも完璧ではありません。自分に足りない部分や、わからないことを素直に認めることで、職員からの信頼感が増します。
    • 例: 「この問題について、皆さんの意見を聞かせてほしいです。私一人では決めかねているので。」

ポイントまとめ

  • 職員との関係性を築く:感謝の気持ちを伝え、気軽に相談できる雰囲気を作る。
  • 利用者や家族との信頼を深める:対話の時間を確保し、利用者の名前を覚える。
  • 現場を常に把握する:日誌や記録の確認、現場巡回、小さな変化への気づきを習慣化する。
  • 信頼されるリーダーを目指す:透明性、公平性、そして弱みを認める姿勢を持つ。

おわりに: 信頼されるリーダーを目指して

これまでの章で解説してきた「現場への目配り充実度チェックリスト」は、リーダーとしての自己点検や現場改善の道しるべです。

このチェックリストを使いながら、現場の状況を深く理解し、職員や利用者、家族との信頼関係を築いていくことが、リーダーとしての成長につながります。

現場を支えるリーダーとして、ぜひこれらのポイントを日々の業務に取り入れてみてください。

「信頼されるリーダー」は、一朝一夕ではなく、日々の積み重ねの中で育まれるものです。 小さな努力を積み重ねながら、一歩ずつ成長を目指しましょう。

この記事は福祉系の著書をたくさん書かれている久田則夫様の「福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 」を参考に記事を書かせていただきました。

興味がある方、学びを深めたい方ははぜひ書籍を購入してみてくださいね(^.^)


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